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国税庁 令和7年1月から申告書控えの収受印廃止へ ~ 提出事実の確認はできるのか?

2024.02.14

はじめに

国税庁はこのほど、令和7年1月から申告書等の控えに収受日付印の押なつを行わないことを発表した。これは「あらゆる税務手続きが税務署に行かずにできる社会」を目指し、税務行政のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を進める一環。個人の場合であれば、令和5年分の確定申告書の控えに収受印は押されるが、令和6年分の確定申告書には収受印は押さない。問題は、書面で申告書を提出した事実などの確認方法だ。

1.税務行政のDX化促進の一環

税務行政のDX化を進める国税庁は、令和7年1月から、確定申告書等の控えに収受印の押なつを廃止することを発表した。

対象となる確定申告書等は、国税に関する申告、申請、請求、届出その他の書類のほか、納税者が国税庁、国税局、税務署に提出するすべての書類。国税当局では、令和7年1月以降、これら書類の提出に関して、申告書等の正本(提出用)のみを提出(送付)し、申告書等の控えに関しては、納税者自身が必要に応じて作成、保有し、提出年月日の記録・管理することになるとしている。

2.住宅ローン審査等で金融機関が提出を求めてきたら...

これまで確定申告書の控えに関しては、銀行などからの融資申請や、住宅・自動車等のローン審査、奨学金の申請、自治体への補助金・助成金の申請などで提出を求められることがあった。このため、国税庁では、金融機関や補助金・助成金などを担当する行政機関などに対して、令和7年1月からの収受印の廃止について説明を行い、それに伴う対応を検討してもらっている。国税庁では、「令和7年1月以降においても、収受日付印の押なつされた控えの提出を求める各種の機関を把握した場合、国税当局から個別に説明を行う予定」としている。

3.申告書の提出事実・提出年月日の確認方法

国税庁では、申告書等の控えの代わりに、提出事実・提出年月日を確認する方法について、e-Taxより確定申告書等を提出している場合には、パソコンからe-Taxソフトにログインすることで、メッセージボックスの「受信通知」または「電子申請等証明書」により、提出事実、提出年月日、申告書等を提出した者の氏名または名称、受付番号等の確認ができるとしている。

このほかにも、受信通知から電子申請等証明書の交付を請求することもできる。なお、個人の利用者が受信通知の内容を確認する場合、マイナンバーカード等の電子証明書を必要としている。詳細については、「申告書等情報取得サービス(オンライン請求のみ)」が設けられている。

また、オンラインを利用しない場合であっても、従来どおり、税務署において「保有個人情報の開示請求」、「申告書等の閲覧サービス」、「納税証明書の交付請求」といった手段により確認することも可能。令和7年1月以降、当分の間の対応として、窓口で交付する「リーフレット」(今般の見直しの内容と申告書等の提出事実等の確認方法を案内)に申告書等を収受した「日付」や「税務署名」を記載した上で、希望者に配布していくことを検討。

郵送等により申告書等を提出する際に、「返信用封筒」と「申告書等の控え」を同封した納税者に対しても、窓口での収受の場合と同様、日付・税務署名を記載したリーフレットを同封して返送する予定としている。仮に、申告書等を提出したにもかかわらず、税務署等から、「申告書等が提出されていないのではないか」といった問合せがあった場合には、納付状況や他の証拠書類を確認しつつ、税理士および納税者から聴き取りなどを行った上で、そのリーフレットと申告書等の控えなどを確認することで、原則、その日に税務署に来署し、申告書等を提出したものとして取り扱う方向で検討している。

4.保有個人情報の開示等も簡単に

今回、国税庁では保有個人情報の開示請求や税務署での申告書等の閲覧サービス、納税証明書の交付請求もできるようにする。

保有個人情報の開示請求は、写しの交付まで1カ月程度。手数料は300円(オンライン申請の場合は200円)、法人の申告書等には利用できない。税務署での申告書等の閲覧サービスについては、写真撮影をする際には、収受日付印を含めて撮影できるようになる予定だ。

納税証明書の交付請求は、手数料が税目ごと1年分1枚につき400円(オンライン申請の場合は370円)としている。

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