国税庁 スマホアプリ納付を12月から開始「Pay払い」ようやくスタート
2022.11.07
はじめに
国税庁は2022年12月から、法人税や所得税、消費税等の納税をスマホアプリからもできるようにする。まずは、「Pay Pay」「LINE Pay」「d払い」「au PAY」「メルペイ」「Amazon Pay」から対応していく。
1.現在の納付方法
国税庁は2022年12月1日から、スマホなどを利用したQRコード決済による国税の納税(スマホアプリ納付)に対応していく。地方税はすでにスマホアプリ納付に対応しているが、国税でも対応することで利便性を高めていく。
現在、法人税や所得税、消費税といった国税の納付方法は、「現金納付」と「キャッシュレス納付」の2種類がある。
「現金納付」は、金融機関窓口や所轄の税務署で納付する「窓口納付」と、コンビニで納付する「コンビニ納付」がある。
一方で「キャッシュレス納付」は、
- ① 預貯金口座からe-Tax経由で納付する「ダイレクト納付」
- ② インターネットバンキングを利用する「インターネットバンキング」
- ③ 国税クレジットカードお支払サイトを利用する「クレジットカード納付」
- ④ 預貯金口座から振り替える「振替納税」
の4種類の方法がある。
2.決済手数料なし、ポイント付与も
12月から可能になるスマホアプリ納付は、「国税庁ウェブサイト」 または「e-Tax」を経由して「国税スマートフォン決済専用サイト」から納税者が利用可能なキャッシュレス決済を選択して納税する。これは、国税庁を騙ったフィッシング詐欺を防止するためだ。
利用可能なスマホアプリは、次の6種類でスタート。
- ・Pay Pay(PayPay株式会社)
- ・d払い(株式会社NTTドコモ)
- ・au PAY(KDDI株式会社)
- ・LINE Pay(LINE株式会社)
- ・メルペイ(株式会社メルペイ)
- ・Amazon Pay(Amazon Services International LLC)
国税であれば、どの税目でも利用可能だが、一度に納税できる上限金額は30万円まで。
ただ、利用するPay払い(○○ペイ)で設定された上限金額により、さらに利用可能な金額が制限されることもある。
このほか、キャッシュレス納付と同様に、領収書は発行されないが、スマホアプリ納付の場合、クレジットカード納付とは異なり決済手数料が発生しないメリットがある。また、チャージ時または納付の際にポイントが付くスマホアプリもある。現在のところ「au PAY」「LINE Pay」「Amazon Pay」でポイントが付与される予定だ(利用に当たっては各社に要確認)。
実は、スマホアプリ納付は2022年1月からの導入予定だった。しかし、コロナ禍で決済専門サイトを運営する事業者の選定が進まず延期になっていた。最終的にGMOペイメントゲートウェイ株式会社が運営者となりサービスが開始される。