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インボイス制度 10月からの適格請求書発行事業者登録は4万6,496件

2021.11.19

はじめに

2023年10月から消費税の適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度の適格請求書発行事業者の事前登録が10月1日からスタートしたが、初月となる10月の登録件数は4万6,496件だったことが分かった。適格請求書発行事業者は、国税庁の「インボイス制度 適格請求書発行事業者公表サイト」に掲載され、情報は検索及びダウンロードできる。

1.インボイスを交付できるのは「適格請求書発行事業者」のみ

2023年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式がインボイス制度に変わる。インボイス制度は、軽減税率導入で複雑化する消費税納税額の計算の正確性確保と、従来から問題となっている益税の廃除という観点から導入されることになった。

インボイス制度では、インボイスを交付することができるのは「適格請求書発行事業者」(以下、登録事業者)に限られ、その事前登録が2021年10月1日から始まったが、10月の登録件数は4万6,496件だった。登録事業者は「法人」「人格のない社団等」「個人」に分類されており、法人が4万2,090件、人格のない社団等が34件、個人が4,372件となっている。

2.公表される登録事業者の情報は7項目

登録事業者は国税庁の「インボイス制度 適格請求書発行事業者公表サイト」に掲載され、登録を受けた者の氏名または名称、登録番号などが確認できる。また、公表情報ダウンロード機能により、データをダウンロードすることが可能だ。

公表される情報は、

  • ①適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
  • ②登録年月日
  • ③登録取消年月日、登録失効年月日
  • ④法人(人格のない社団等を除く)については、本店又は主たる事務所の所在地
  • ⑤特定国外事業者(国内において行う資産の譲渡等に係る事務所、事業所、その他これらに準ずるものを国内に有しない国外事業者)以外の国外事業者については、国内において行う資産の譲渡等に係る事務所、事業所、その他これらに準ずるものの所在地
  • ⑥個人事業者の主たる屋号
  • ⑦個人事業者及び人格のない社団等の主たる事務所の所在地等

の7項目。

※⑥、⑦の公表を希望する場合は、別途「適格請求発行事業者の公表事項の公表(変更)申出書」の提出が必要。

3.登録事業者の一括検索・ダウンロード機能を用意

今後の登録事業者の掲載について国税庁は、月末時点の登録件数を翌月に掲載するとしており、公表サイトでは、更新情報された差分だけを一括ダウンロードできる機能も用意されている。

公表サイトでの登録事業者の検索については、登録番号("T"を除く13ケタの半角数字)を入力して「検索」ボタンを押せば一度に最大10件まで検索できる。

登録事業者情報をデータとして一括ダウンロードも可能で、ダウンロードのファイル形式は、CSV、XMLおよびJSON形式の3種類となっている。

このほか、公表サイトではWeb-API機能も用意。Web-API機能は、利用者が使用するシステムから適格請求書発行事業者公表システムに条件を指定してリクエストを送信すると、指定された条件に基づき、適格請求書発行事業者公表システムに動的にデータを生成し、データを応答するもの。10月1日から提供されているVer.1では、一定の手続きをすることで、リクエストにより指定した以下の3種類の「登録番号を指定して情報を取得する機能」、「取得期間を指定して情報を取得する機能」、「登録番号と日付を指定して情報を取得する機能」で公開情報を取得することもできる。情報は、指定された日付時点の当該事業者が該当する最新情報また公表情報となっている。

国税庁:インボイス制度 適格請求書発行事業者公表サイト

詳細は、国税庁「インボイス制度 適格請求書発行事業者公表サイト」へ

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