年末調整の控除申告は「マイナポータル連携」で
2020.10.07
年末調整手続きの電子化が2020年10月からスタートしました。 申告書類作成に当たっては、これまで保険会社から届いた控除証明書等は、従業員個人で保管し、年末調整用の保険控除申告書に転記していく必要がありましたが、「民間送達サービス」の利用で、「マイナポータル」経由でデータ取得できるため、控除証明書等を保管しておく必要がなくなります。また、控除対象保険料額をデータで取り込めるので、金額や計算を間違える心配もありません。 会計事務所としては、黄色部分が自動化されるので、年末調整業務がラクになります。 「マイナポータル」連携で保険料控除申告書を会社に提出してもらうには、従業員に事前に確認しておくべきことが何点かあります。 上記がクリアできた場合、実際の手順は以下の通りになります。 これにより、手作業で申告書に数字を埋めていく必要がなく、従業員にとっても会社にとっても今までよりも少ない手順で年末調整作業を終わらせることができます。年末調整に間に合うよう、今から準備を開始しておきましょう。
「マイナポータル」で変わる保険料控除書類提出方法
活用することで、顧問先企業及び従業員、さらには会計事務所も業務の効率化が図れますので、今年の年末調整から取り組めるように、会計事務所としては関与先にアドバイスされることをご検討ください。
年末調整手続きを電子化するには、「マイナポータル」との連携と「民間送達サービス」の利用が必要です。「マイナポータル」との連携で、従来は従業員が会社へ紙で提出していた年末調整書類等を、電子データ、たとえば、メールやUSBメモリ、社内ネットワークで提出できるようになります。
*マイナポータル
取り込める証明書は、①生命保険料控除証明書、②地震保険料控除証明書、③住宅借入金等特別控除証明書、④住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書です。社会保険料控除証明書と小規模企業共済等掛金払証明書はまだ対応していないので、今後の対応に期待です。
年末調整前に確認しておきたいこと
忘れてはいけないのは、保険会社から「マイナポータル」を経由してデータを受け取られるよう保険会社が対応しているかの確認しておくこと。
また、作成したデータをデータとして会社に提出してもらうにはまず、会社が年末調整処理をしているシステムに、保険控除申告書データを取り込む機能があるか確認する必要があります。
従業員が保険料控除申告書データを作成する手順
自身のマイナンバーカードに加え、家族名義の保険がある場合は、当該家族もマイナンバーカードを取得し、代理人登録をする必要があります。
「民間送達サービス」と連携することで、保険会社等から電子データで必要書類を取得できるようになります。
前段で連携しておけば、保険会社等から「マイナポータル」に証明書を電子データで送付してもらえるようになります。