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第20回 協和ダンボール株式会社(岐阜県恵那市)

経営、常に失敗を恐れず果敢に挑戦!中部地域屈指の段ボールメーカー

 梱包資材として日々の生活に無くてはならない段ボール。安価で軽く、かつ丈夫で、地球環境にもやさしいため、高度経済成長による物流需要の拡大にともない、包装材の主役として私達の生活必需品となりました。日本経済と段ボールは二人三脚で成長してきたといっても過言ではありません。
協和ダンボール株式会社は、1962年に創業の専業メーカーです。時代の求めるニーズに沿った商品展開によって中部地方屈指の段ボール製造会社として成長を続けてきました。そこで今回は代表取締役社長の髙木良直氏に、同社の歩みについて詳しくお話を伺いました。


 

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▲左から、監査役水野泰正先生、髙木良直社長、水野琢磨取締役企画管理本部長
 

 

■時代の一歩先をフォーカスした提案

―まずは、御社の事業内容についておきかせください。

社長:はい。1962年の創業以来、常に「高品質な段ボール製品を安定的に供給する」を念頭に、 段ボールシート・ケースの一貫生産体制を確立してまいりました。近年は劇場用スタンドプロモーションやカウンター用ディスプレイなど、セールスプロモーション関連の商品開発など様々なニーズにも対応し、常に「時代の一歩先」にフォーカスして皆様のご要望にお応えしております。その結果として、現在ではグループ全体として当社を含めると17社を数えるまでに至りました。

 

―創業当時から段ボールの需要は絶えなかったのですか。

社長:1950年代までは、木箱が包装の主役でしたが、55年頃には価格高騰によって次第に段ボールへシフトしていきました。創業の地である岐阜県の特色として、1960年代では美濃焼に代表される陶磁器の需要が高く、その包装材として段ボールが広く使用されるようになりました。また、近隣に段ボールの原料を提供する大手製紙会社が多数存在するなど、好条件が整っていたので、順調に業績を拡大することができました。これを契機に積極的かつ地域のニーズにあわせた経営方針が固まっていきました。

 

―御社では段ボールの製造を柱に置きながらも、周辺業務をグループ会社が担うなど、グループを通じて、事業に取り組まれておりますね。

社長:はい。もちろん、ひとつの会社にして業務管理することも可能です。しかし、工場、営業、セールスプロモーション、物流など、様々な部門毎に会社として独立させ、監査役の水野先生のご指導のもと、作業現場まで売上や数字を浸透させることで、同業他社に負けない明確なコスト管理を実現しております。

 

■全国どこからでも段ボールを

―96年には、東京にも営業所を開設されたそうですね。

社長:東京営業所には現在12名が在籍していますが、90年代までは営業の仕事はお客様から段ボール製造時の寸法を聞く程度しか仕事がありませんでした。
営業が現在のように積極的な商品開発を手がけるようになったのは、東日本大震災を経てからです。営業社員を被災地へボランティア活動に行かせたところ、彼らはかなりショックを受けて帰ってきました。段ボール1枚を床に敷いて途方に暮れる被災者を目の当たりにし「目の前の人を助けられないことには、我々の存在価値はない。会社として被災者の役に立てることはないだろうか?」と考え、その結果として生まれたのが、段ボールによるプライベートスペースです。人間が長期滞在するには、プライベートな空間が必要であり、このニーズは現地に赴いたからこそわかることでした。報告を受けた私は、関係団体に働きかけ、震災時には全国各地の段ボール工場から段ボールベッドやパーティションを手配できるように体制を整えました。
結果的に、段ボールの新たな有用性が世間に認知されるようになり、包装材にかぎらず、段ボールのニーズが多様化する契機となった出来事だったのではないかと思います。

 

■設備投資による完全1直体制の実現

―2013年には創立50周年を迎えられたそうですね。

社長:創立50周年を期に、次代へ引き継ぐことを想定した社内の改革を実行することができました。まず、段ボールケース製造の最新鋭機を導入し、完全1直体制を実現しました。以前のような一日を2交代制で機械を稼働させる2直を廃することで、より働きやすい環境を整備することができました。また、ハード面のみならず、有休とは別枠のリフレッシュ休暇を用意するなど、以前より有休を多く取得してもらうための環境整備も進めることで、労働環境を大幅に改善することができました。

 

―建屋の修繕も検討されているそうですが、どのような理由からなのでしょうか?

社長:今後は食品・医療分野にも進出を予定しているため、虫一匹、毛一本も残さない衛生工場を実現したいと考えています。2015年に新設した安曇野工場は、その先駆けとなるものです。工場内に入る際はエアシャワーを浴びる必要があり、白衣を着て、病院の先生のような格好をするため、端から見れば段ボール工場には見えません。中小企業の規模でここまで衛生面に配慮した工場は少ないと思いますので、これからさらに同業他社に対して差別化が可能になるでしょう。日本では、このような衛生面にコストを掛けるのが当然と思われておりますが、値段は据え置きを要求されるため、メーカーとしては、辛いものがありますが、安曇野工場をきっかけとして、衛生面の行き届いた環境を構築し、より多くのお客様に安心して依頼してもらえる加工体制をこれからも作ってまいります。


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▲最新鋭の段ボールケース製造機



■当たり前のことができる人材


―最後に、御社が求める人材像についておきかせください。

社長:創業当時より「挨拶は人の基本、掃除は仕事の基本」という考えがあります。これからも人々の当たり前の生活を支えるためには、当たり前の行動がしっかりできる人材こそが、必要であると考えております。


―企業の寿命は30年といわれますが、更に50年以上事業を継続することができている秘訣は、柔軟かつ先を見据えた経営手腕があってこそなのだと感心いたしました。本日は貴重なお話をありがとうございました。

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協和ダンボール株式会社
代表取締役社長  髙木 良直
所在地  岐阜県恵那市長島町中野1269-2
TEL    0573-28-2111
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水野 泰正 税理士事務所
税理士 水野 泰正
(中部エッサムファミリー会 広報部 部長)
所在地  岐阜県恵那市東野1296番地4
TEL    0573-25-4778
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